弦が4本です。
2023.12.13
こんばんは森真一です。
ハリマニックスでのお仕事の他にバンドでライブやたまにレコーディングをしたりしているのですが、今回は自分が日頃弾いているベースを紹介したいと思います。
ちなみにですが、ベースは弦が4本です。
たまに5本だったり6本の方もいらっしゃいますが、基本は4本です。
※書いているうちに盛り上がってしまいました。
少々マニアックな内容ですが、パーツ名や楽器に因んだ言葉の補足はありませんので、全く興味のない方にはなんのことかわからないと思いますが、ご了承ください。
私は、2006年からESPという楽器メーカーにお世話になり、ライブではもう20年近くESPもしくはESPブランドのベースしか使っていません。
・ESP GUITARS
十代の楽器を弾き始めた頃から憧れのアーティストの多くがESPのギターやベースを使っていたので、初めてESPの担当の方からベースを渡された時、それはそれは嬉しかったのを覚えています。
その時のベースはAMAZEというシリーズでいわゆるジャズベースタイプのベースです。ボディカラーがサンバーストとブラックの2本をメインとサブで使用していました。
左がAMAZEのサンバースト、右はESPの兄弟ブランドE-IIのランブルベース
時は流れ2018年、ついに自分仕様のベースを作ってもらえることになり、「漢の一本」をお願いします!ということで担当の方と仕様を決めていきました。東京・御茶ノ水にあるESP AR Labにお邪魔してあーでもないこーでもないと色々相談しながら、とても楽しい時間の中、仕様を決めていきました。
完成したベースがこちら
一番の特徴は超絶かっこいいボディカラーでしょうか。恐らく世界に1本しかないベースの色だと思います。
オーダー通りの青っぽいグレーで、無骨なようで品がある最高のボディカラー。。。とても気に入っています。
参考にしたのはJeepの車種WRANGLERのアンヴィルという色です。
塗装担当の方がJeepやオートバックスに問い合わせて何度も調合して作ってくださったそうです。
ボディのアールの光り方をずっと見てるだけでもワクワクしますね。
パーツを全てブラックで統一してたり、ピックガードは艶消しになっているところもたまりません。
(盛り上がってきました。続けます。)
基本のカタチや仕様はいわゆるプレベタイプですが、自分はネックを握り込むように弦を押さえるクセがあるので、握りやすいよう少し削って細くしてもらっています。プレベタイプはもともとネックが太いんですね。あとは弦を裏から通してテンションをかせぎ、音にハリが出るようにお願いしました。
ピックアップはSEYMOUR DUNCAN製のSPB-2が搭載されています。SPBは1〜4まであって4が一番パワーがあるのですが、いろいろ試した結果自分は2を使ってます。
ナットはチタンに変更してます。プレベタイプ特有のゴリゴリした音に張りとサスティンを出す狙いです。これは大成功でした。アンプを通さず生音で弾いても高音の響きが随分良くなりました。
(もう誰もついてきてないでしょうか。)
某アイドルグループに提供した楽曲はこの「漢の一本」ベースでレコーディングしてます。
もう1本、いまメインで使用してるのが通称「タンス」ベースです。
その名の通り木材は家具でよく使われるウォルナット製でできており、しなやかで丈夫です。
20年程ESPの倉庫で眠っていたのを担当の方が発掘して「漢の一本」と同じ仕様に改良して持ってきてくれました。
「タンス」ベースという通称は自分でつけたわけではなく、ベースを見た周りの方々が「いいタンスだね〜」と言ってくれるのでそうなりました。かわいいかわいいベースちゃんなので内心ちょっと腑に落ちていません。
倉庫から出した時には塗装がしてあったそうですが、経年ダメージが酷く塗り直そうと剥いだら木目が綺麗だったのでこのまま使っちゃえとなったそうです。
通常ギターやベースには塗装をし、さらにその上にクリアコーディングをしているのですが、このベースはなにもされていません。そのせいもあってか、このベースとにかく鳴ります。通常新品の楽器は鳴りが弱く、どこか詰まったような印象があるのですが、20年間倉庫でひっそり呼吸していた木が開放されうれしいうれしいと鳴りまくります。
(ここまでくると、もう誰も読んでないことをいいことに木と話しています。)
このベースはプレベタイプでもジャズベタイプでもなくPJタイプで両方のピックアップが付いています。
低音が広がりすぎず締まった印象で音作りが随分やりやすくなりました。
そんな感じです!長々とお付き合いいただきありがとうございました。