こんなところに!隠れデザインVol.3 ~表彰状に隠れた 敬意を表すデザイン編~
2020.09.18
もらったら嬉しいもの、
それは…
表彰状!
皆勤賞...スポーツ大会...マラソン大会...などなど学生の頃はよく見かけた人も多いのではないでしょうか?
日常でもあちこちで見かけますよね。
私は表彰状が大好きで、今まで頂いた表彰状は家で大切に保管しています。
時々引っ張り出して、もらった時の嬉しかった気持ちを思い出します。
そんな、活力をくれる表彰状。
実は色んな"敬意を表すデザイン"が施されているのです!
これを知ると、きっと今まで貰った表彰状を見返したくなりますよ(*´ー`*)
また、表彰状を手書きすることがあれば相手への尊敬の気持ちをデザインでも表すことができるので是非参考にしてみて下さい。
それでは見ていきましょう~!
目次
そもそも賞状とはどういったものか
敬意を表すデザイン
ー Point1.文字の大きさ
ー Point2.受賞者名の敬称
ー Point3.主文
豆知識
最後に
そもそも賞状とはどういったものか
賞状とは、個人または団体に対して、行為を表彰したり、または感謝の意を表したりする場合に用いる文書のことをいいます。
主に表彰状、感謝状、賞状があり、場面に応じて使い分けられています。
ほかにも卒業証書、認定証などがあります。
Point1.文字の大きさ
表彰状は主に、「表題」、「受賞者名」、「主文」、「贈呈日」、「組織名」、「役職」、「贈呈者名」が表記されることが多いです。
そして文字の大きさは以下の順に大きく表記されます。
表題は一番大きく、受賞者名は二番目に大きく表記します。贈呈者名は受賞者名よりも小さめに表記します。
額に入れて飾ったときなど、名前と表題がぱっと目に入るのは嬉しいですね。
また受賞者名よりも贈呈者名が小さく表記されているのも敬意が表れているポイントです。
Point2.受賞者名の敬称
感謝状は感謝の意を表すもので受賞名に「殿」などの敬称をつけます。
表彰状、賞状は組織の上位者が褒め称えるものになるため、原則として敬称はつけません。
ですが近年の賞状では「殿」、「様」とつける傾向があります。
卒業証書、認定証、各種免許証は原則として敬称はつけません。
ちなみに敬称で迷ったときは、「殿」は一般的には目上から目下に向けて使う言葉で、
「様」は上下区別なく使える為、敬称は「様」を使うのが無難と言えるでしょう。
Point3.主文
主文は受賞者名、贈呈者名より小さめに表記します。
そして主文は句読点を用いないのが慣例(しきたり)です。
これには理由があり、もともと日本には句読点はなく、文脈が分かりづらいところに限っては、字間を1字空けたり、改行していました。
明治時代に入り欧米の文化や習慣が次々と取り入れられ、欧文の「,(カンマ)」、「.(ピリオド)」の導入がされると、日本語での句読点の使用が徐々に表れました。
しかし表彰状や感謝状などの賞状の文言に限っては“本来は表彰する相手を敬って手渡すものであり、従来ついていない句読点を改めて付けるということは相手を見下す(句読点を付けないと読めない)ことになり、表彰する目的にそぐわない”という理由から従来通り句読点はつけないことにしたという経緯があるようです。
また一つの語句が二行に分割されないように工夫されています。
他にも挨拶状や喪中はがきなど改まった場面では句読点を付けなかったり、語句が分割しないようにされていることが多いです。
こういった歴史を踏まえて見ると主文にも敬意を表す工夫がされていていることが分かりますね。
豆知識
賞状のデザインは上下、図のようにお皿の形になるようにすると美しく作ることができます。
バランス良く配置されていると額に入れて飾った時に「いいもの頂いたなぁ」と感慨深くなれますね。
最後に
このデザインじゃないものは敬意がないわけではありません
今回は様々な豆知識を書いてきましたが、今まで頂いた賞状の中にはこういったデザインでないものもあるかと思います。
ですが、大事なのはデザインではなく、敬意を表したいという気持ちです。
気持ちを形として受け取るだけで、不格好でも、敬意は敬意なのです。
友人にもらった「頑張ったで賞」も作ってくれた気持ちが嬉しいですよね。
いかがだったでしょうか?
今回は表彰状に隠れたデザインを紹介してきました。
今まで何となく表彰状を眺めていた人も、こういったデザインの意味を知ると、表彰状の嬉しさも、より感じられるのではないでしょうか。
こういった細かい気遣いのデザインが、もらった時のうれしさに繋がっているのかもしれませんね。